仮想通貨の理解

仮想通貨とは

ブロックチェーン技術に基づく、P2Pの電子決済システム。

特徴

  1. 中央に管理者がいない
  2. ブロックチェーン技術 ブロックチェーン技術とは、情報や取引履歴を正しく記録できる技術。改ざんが不可能で、セキュリティ性に優れているのが特徴といえる。
  3. 価格の変動が激しい

仮想通貨と電子マネーの違い

  • 発行元が異なる
  • 対応する法律が違う
  • 中央集権があるかないか
  • 利用できる場所が違う
  • 価格変動性が大きいかどうか
  • ポイントが貯まるかどうか

仮想通貨の分類

  1. ビットコイン(BTC)
  2. アルトコイン(altcoin)

BTCは仮想通貨の代表ともいわれる、主要な通貨。一方、アルトコインは、BTCを除くすべての仮想通貨を指し、それぞれが独自の特徴をもっている。 BTCがaltcoinに比較した時の特徴

  1. 時価総額トップ 誕生してからずっとトップの時価総額を維持しており、取引量も多いことから、他のアルトコインとは一線を画している。
  2. 決済利用がある 日本国内でも、大手家電量販店など、BTCを使って買い物ができる場所が増えてきてる。
  3. アルトコインを購入できる

BTC

国家という権威から離れた場所で、中央集権的な管理を受けない通貨がビットコインの目指した姿。

BTCの仕組・特徴

  • 中央銀行が存在しない
  • インターネット上に分散保存される取引台帳
  • 発行枚数に上限がある
    誕生した当時から、発行枚数が2,100万枚と決められている。
  • 世界中にリアルタイムで送金できる
    それまで数日かかっていた海外送金を、ほんの數十分のうちに完了させることが可能。

BTCの3つのメリット

  • 個人間で直接送金ができる
    理論的には10分、通常では長くとも40分程度あれば、相手がどこにいようと送金することが可能。
  • 手数料が安い
  • 世界中で両替せずに利用できる

BTCの3つのデメリット

  • 価格の変動が激しい
  • 即時決済が難しい
  • 決済サービスが少ない

BTCの価格推移の歴史

初めて値が付いたのは、2009年10月に「New Liberty Standard」というサイトによって提示された、1BTC=約0.07円という価格(マイニングにかかる電気代から算出された)。2010年5月には、フロリダ州に住むプログラマーがピザ2枚を1万BTCで購入したのが初めての決済と言われた(当時1BTC=約0.2円)。

およそ9年間で約200万倍も価値が上がった、ROI(投資利益率)の高い金融商品と世界中の投資家から注目を集めるようになる。

BTCの価格上昇につながる5つのポイント

  • ETFが承認されると価格が上昇する可能性が高まる
  • 決済が拡大すれば価値が上がる
  • ライトニングネットワークの実装で取引しやすくなる
  • AIの活用でビットコイン予測がしやすくなる
  • 法整備が整えば投資家が利用しやすくなる

BTCの半減期

半減期とは、BTCのマイニング報酬が半分になるタイミングのこと。
半減期に注目が集まる理由は、半減期を迎える仮想通貨は価格が上がる可能性が高いから。 半減期は、新規発行のペースを緩やかにするとともに、急激なインフレを防ぐ役割を担っている。 Bitcoin半減カウントダウン | Binance Academy

BTCのマイニング

マイニング=Mining=採掘=「挖矿」= 暗号を解読し新しいブロックを繋ぐ作業=取引記録の検証・確定作業

  • ブロックをチェーンにつないだ人に対してBTCが発行され、報酬が与えられる。
  • BTCが新たに発行されるのはマイニングに成功したときだけ。
  • マイナー = Miner = 採掘者

マイニング作業は、検証行為を行うブロック内のデータと、取引検証完了済の証である1つ前のブロックのハッシュ値と呼ばれる値、さらに、正解を導くことになる数値(ノンス)の3つのデータをハッシュ関数に入れる。

マイニングによって確認される正しいハッシュ値は、必ず先頭に一定のゼロが並ぶ仕組み。

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マイニングの仕組み

Nonceを探す方法をProof Of Work(プルーフ・オブ・ワーク)という。

altcoin

BTCを除くすべての仮想通貨のことをいい、Alternative Coin略称。オルトコインとも呼ばれ、BTCの代替コインという意味がある。

日本で買えるaltcoin

  • イーサリアム(ETH)「以太坊」
    • 発行上限がない
    • スマートコントラクト
    • ICOInitial Coin Offering)によく利用される
    • トークンを発行しやすい、ウォレットの管理が簡単、多くのトークンの基盤を成している。
    • メリット
      • 送金の速さ(マイニングは15秒に1回)
      • 発行上限がない
      • 信頼性
      • 汎用性
    • デメリット
      • スケーラビリティの問題
      • スマートコントラクトの弊害
  • リップルXRP
    • 国際送金に強み
    • 大手企業と提携
    • 発行上限がある
      1000億枚と定められていて、すでに発行済。
  • ビットコインキャッシュ(BCH)
    • BTCから分岐
      発行上限はBTCと同様2100千万枚
    • ブロックサイズを拡大
      8MBに拡大
  • ライトコイン(LTC)
    • BTCよりもブロック生成時間が短い
      BTCの時間の1/4
    • 発行上限枚数がBTCの4倍
    • BTCと同様4年に一度の半減期がある
  • ネムXEM
    • PoI(プルーフ・オブ・インポータンス)を採用
    • コミュニティが活発
  • リスク(LSK)
  • ファクトム(FCT)
    • 書面やデータの管理
    • 様々な業界での活用
      記録の証明に強みを持つFCTは、データの公平性を重視する様々な業界での活用が期待されている。
  • イーサリアムクラシック(ETC)
  • モナコイン(MONA
    • 世界で初めてSegwit(セグウィット)を採用
      ほかの仮想通貨と比べて送金速度が速い(90秒程)
    • アトミックスワップの導入

マイニングする3つの方法と仕組み

ビットコイン(BTC)マイニングの3つの方法と仕組みを解説 | Coincheck

  1. ソロマイニング
  2. プールマイニング
    大人数で協力してマイニングを行う方法、報酬は参加人数で分けることになる。
  3. クラウドマイニング
    マイニングを行う事業者に投資し、成果を分配してもらう。

ハッシュレート

マイニングをする際の1秒あたりの計算力、採掘速度のこと。単位は hash/s で、「毎秒 ◯ ハッシュの計算ができる」ことを意味する。

マイニングマシン

  • ASIC(エーシック)というマイニング用に特化された集積回路
  • GPUジーピーユー)という高速描画処理の部品。 が使われている。

参考資料:
【最新版】誰でもノートパソコンで仮想通貨をマイニングできるHoneyMinerの使い方まとめ lifeforearth.com

販売場 / 取引場

Coincheck

口座開設手続き

  1. Coincheckのアカウント登録
  2. 基本情報を入力する
  3. 本人確認書類の提出
  4. 顔と本人確認書類の撮影

購入手続き(BTCの例)

  1. 暗号資産取引所に登録する
  2. 銀行振込で日本円を入金する
  3. BTCを購入する

購入方法

  • 販売所で購入
    運営会社からユーザーが仮想通貨を購入・売却することができる。運営会社が保有するコインを、提示価格で購入したり売却したりする仕組。
    • メリット
      常にコインを購入/売却する窓口が開かれている。
    • デメリット
      コインの価格に加え、スプレッド手数料が課される。
  • 取引所で購入
    ユーザー同士が仮想通貨を売買する。
    • メリット
      自分自身が購入/売却したい通貨の価格を決められる、販売所のようにスプレッド手数料が高く付くことはない。
    • デメリット
      販売所のように常に通貨が売られているわけではないため、取引相手を見つけるのに時間がかかる場合がある。

売買手数料(Coincheckの場合)

送金・売買・入出金手数料 | 仮想通貨取引所のCoincheck(コインチェック)

  • 日本円の入金手数料
    銀振は入金手数料無料(振込手数料はユーザー負担)
  • 日本円の出金手数料
    • 1回につき手数料は407円固定
    • 出金上限は1回あたり5000万円
  • 日本円の送金手数料

BTCの取引方法

ブロックチェーン(Blockchain)

ブロックチェーン技術及び関連技術(ブロックチェーン実装あり) - Qiita

仮想通貨で採用されている情報を記録・管理するための「分散型台帳技術」。

Blockchainのメリット

  • 改ざんが非常に難しい
    • 51%攻撃(https://coincheck.com/ja/article/218
      PoW(プルーフ・オブ・ワーク)を悪用して、全体の50%を超えてマイニングすると、不正な取引も承認することができてしまう。
      51%攻撃の脅威が話題となったきっかけに、2013年12月の「Ghash.io」というマイニングプールがあります。当時このプールの計算能力が50%を超えそうになり、ビットコインが大暴落した。
  • 管理運用コストが安い
  • システム全体としての安定性が高い
    BTCは2009年に取引が始められてから、これまで一度もシステムが停止したことはない。

Blockchainのデメリット

  • 時間あたりの取引数が小さい
    1つのブロックの記録容量が小さく、BTCのさばけるTX数は1秒間に7件ほどと言われている。
    課題解決に、メインのBloackchainから分岐する「サイドチェーン」を作り、Bloackchainの外側で取引を繰り返して最終的な結果だけをメインチェーンに記録する「オフチェーン」の手法を使ったりして、取引速度を上げる対策が進められている。
  • スケーラビリティ問題を抱えている
    取引量が増えると、送金に時間がかかったり、送金要求が承認されなかったり、取引手数料が高騰するといったスケーラビリティ問題が発生する可能性がある。
  • 関連法規の未整備
    日本では、2017年4月1日に施行された「改正資金決済法」によって、仮想通貨として暗号資産が定義された。

Blockchainの将来性

  • 未来的な取引法「スマートコントラクト」
    Bloackchain上で契約を自動的に実行するしくみのこと。
  • 金融(貯蓄、送金、証券取引、資金調達など)
  • 認証(本人確認、著作権管理、公証など)
  • 公共サービス(各種申告、納税、投票、医療など)
  • エンターテイメント
  • その他(データ管理、各種登記の自動化など)

エストニア共和国は、Blockchain技術を生した「電子政府」として有名。

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